パーマやカラーの後にトリートメントすると

アルカリの成分が髪に残ってしまって、かけたばかりのパーマは取れやすく、

染めたばかりのカラーは色落ちしやすく、髪の状態を不安定にします。

なので

パーマ・カラーのあとはアルカリを除去して等電点で固定するのが理屈です。

この等電点での固定は、トリートメントと違い、少しの間、髪の手触りが固くなります。

これはかなりの酸性状態にするためです。数回のシャンプーで等電点へ戻り手触りが良くなっていきます。

髪の毛はph5の等電点という酸性の状態で安定します。

しかし、酸性の矯正やパーマは、かかりにくいと思われていてあまり見かけません。

殆どの場合。薬剤は、中性〜弱アルカリなので、髪が弱アルカリになります。

(中性の薬でも弱アルカリになります)

ここで補修成分を入れようとしてトリートメントをすると

内部にアルカリが残ってしまいます。

アルカリが残ってしまうと髪が膨らんでキューティクルが浮いてしまうのですが、

浮いたキューティクルは、シャンプーしたり

ブローしたりすると剥がれてしまいます。

こうして美容室を出た直後から

長期に渡って傷みやすい状態をキープする事になってしまいます。


[髪の等電点]・・・毛髪内のタンパク質の結合が主鎖・側鎖ともに安定するpH値のこと。

カラーリングの最後にアルカリ除去を行うと色落ちがかなり少なくなります。

髪の色を明るくする場合はできるだけ低いアルカリを使用し

できるだけ短時間にアルカリを除去することが艶につながります。

髪の構成は、シスチンとグルタミン酸で3割占めています。

この酸性アミノ酸は、アルカリに触れるとすぐに不安定になります。

なので、酸性に戻し完全に乾かすことでアミノ酸を安定させます。

酸性に戻さないままでトリートメントすると、

シスチンの結合(パーマ)も解けやすく

重合色素(カラー)の分解も進んでしまいます。

アルカリは、タンパク質を柔らかく不安定にするので

キューティクルを閉じて、髪のタンパク質を安定させることが大事です。

トリートメントを行わないのは、髪の内部を安定させるためです。

美容室を出てから数時間。酸性の状態をキープすれば、

髪の内部は、シャンプーしてもタンパク質が流れ出さない無敵状態になります。

トリートメントは、家に帰ってから思う存分やったらいいと思いますよ。

美容室では、いろいろな施術をした後に、髪を安定させることに気を配り、

家庭では、摩擦による髪の傷みを防ぐことが肝心です。

シャンプーは、シリコンが入っていていいので、引っかからないものを選び、

トリートメント、コンデショナーもお気に入りのものを使ってください。

できれば摩擦を防ぐためにほんの少しのオイルも効果的だと思います。

美容師として正直な仕事がしたいと思っています。

こだわりは外からは見えませんが。